野武 重忠(のたけ しげただ)
1941 年、東京京橋生まれ。
曾祖父は鎖国時代に日本人として初めて米国に渡り、日本の近代化に貢献したジョン万次郎(中浜万次郎)。
1955年、中学2年生の時たまたま友人のいた吹奏楽部を覗いていたところ、軍楽隊に在籍経験のある指導者の目に留まり、トロンボーンを吹いてみるように言われたのが音楽の世界に関わることになったきっかけ。
東京芸術大学卒業後、「読売日本交響楽団」のトロンボーン奏者として活躍。26歳の時に渡米し、「ボストン・ポップス・オーケストラ」常任指揮者だったアーサー・フィードラー氏の指揮で北米やカナダなどを周り、3か月間で42回の演奏会を開催。
その後、東京芸術大学や東邦音楽大学、洗足学園音楽大学で多くのトロンボーン奏者を育てあげ、アマチュアオーケストラや吹奏楽団の指揮・指導にあたる。1976年から指導してきた川崎吹奏楽団では定期演奏会をはじめ、ハッピーコンサート、東高根森林公園での東日本大震災チャリティーコンサート、高石保育園鑑賞会など、2012年までに120回以上のコンサートを開催。2016年からは川崎吹奏楽団OBからの希望で立ち上げた「JBウィンド・バンド」を指導中。
「今、中高生の間でも吹奏楽はコンクールなどが盛んで注目を浴びています。部活動などで演奏している若者は、せっかくやっている音楽をこの時だけで終わらせないで。卒業後、遠ざかる時期があっても、必ず自分のやっていた音楽を思い出して戻ってきてほしい。子育てが一段落し、猛烈会社員時代が落ち着いた時に、ブランクが20~30年あっても復帰できる場所を、ぜひ探してみてほしいと思います」
ジョン万次郎生誕190周年の2017年、記念コンサートを企画したところ、半年間で多くの人の賛同・協力を得、同じ年に亡くなったベートーベンにちなんだプログラムでのコンサート開催が実現。
2023年1月には6回目の演奏会を開催。
読売日本交響楽団金管楽器メンバーと
(1970年8月)
恩人の船長とジョン・万次郎
(ジョン・万次郎記念館)